カナダの生活で銀行口座は必要？
カナダへ長期滞在する場合、安全にお金を管理するため、銀行口座の開設をオススメします。
長期滞在となると日本からお金を送金してもらう場合もあるでしょう。その際に現地の銀行口座が必要になってきます。
カナダは日本と違いチップを渡す小銭以外、現金を持ち歩く習慣がありません。すべての支払いでクレジットカード、デビットカード、チェック（小切手）を使用することが一般的になります。
留学やワーキングホリデーなどで長期滞在する場合、学生寮やシェアハウス、ホームステイ先に滞在する事が多く、まとまったお金を現金で管理することはセキュリティの面でも安全とはいえません。
観光ビザではカナダの銀行口座は開設できません。
カナダの銀行の特徴は？
日本の銀行とカナダの銀行の違いについて特徴を５つ説明します。
支払いはデビットカードが主流！
カナダの銀行で発行されるキャッシャカードは、デビットカードとしても利用することができます。つまり、銀行から現金を引き出すだけでなく、カードで買物も出来るサービスが付いています。トロントではこのデビットカードで買い物や食事の料金を支払う人が多いです。ほとんどのお店で利用することが可能で、決済として使用すると、支払った代金は直接口座から引き落とされます。現金を持ち歩く必要がなくなるのでとても便利です。
24時間ATMで引き出し可能！
日本では引き出す時間帯によって手数料が変わりますが、カナダの銀行ではあらゆる所にATMがあり、いつでも利用可能です。ただし、引き出しできる額が少なく、銀行により異なりますが、１日$５００など少額ですので注意しましょう。
口座維持手数料がかかる
通常、カナダの銀行では毎月「口座維持手数料」がかかります。また、小切手発行やデビットカードの利用時に、手数料が発生します。銀行により、口座に一定残高がある場合は、口座維持手数が免除になる機能が有ります。
銀行口座の種類に注意
カナダの銀行口座を開設する際、Chequing Account（チェッキングアカウント）とSaving Account（セービングアカウント）という主に２種類の口座を設けることができます。
基本的に１年以上の長期滞在をされない方は、Chequing Account（チェッキングアカウント）の口座開設のみで充分ですが、銀行によっては２種類の口座を開設しなければならない所もあります。
Chequing Account（チェッキングアカウント）
Chequing Account（チェッキングアカウント）とは、日本でいう『普通口座・当座口座』にあたります。普通口座・当座口座のように、自由にお金の引き出しや預け入れが可能です。利子はつきませんが、使用料は基本的に無料！
使い方として、普段の買い物をデビットカードで支払う場合や、入金時にはこちらのChequing Account（チェッキングアカウント）を使用します。
さまざまなサービスプランがあり、プランによって毎月の口座維持費が異ったり、ATM・デビットカードの利用回数も変わってきます。
小切手はChequing Account（チェッキングアカウント）からのみ引き出しが可能です。
Saving Account（セービングアカウント）
Saving Account（セービングアカウント）とは、日本でいう『定期預金・貯蓄口座』にあたります。定期預金のように、お金を貯蓄するための口座です。日本と同様、利子がつきます！
日本の「定期預金・貯蓄口座」と異なる点は、貯蓄のために預けているお金を自由に出し入れ可能です。
基本的に貯蓄用の口座であり、頻繁なお金の出し入れは想定されていないため、引き出し回数が月１～2回程と制限がされております。
引き出し手数料も貯蓄額により、無料になる場合もありますが、通常手数料は約3ドル以上かかるため、普段のお金の管理に適していないでしょう。
※Saving Account（セービングアカウント）のみの口座開設ではキャッシュカードは発行されないので注意が必要です。
家賃支払いにe-transferを！
カナダでは、家賃、給与などの金額が高価になる支払いは以前はよく小切手で支払われていました。しかし、近年ではメールアドレスさえ知っていれば、相手の口座情報がなくても送金できる『e-transfer』という便利なシステムが普及しています。
e-transferとは、日本でいうPayPay決済アプリのようなイメージです。PayPayでは、携帯番号もしくは、PayPayIDを知っていれば、相手にお金を送金できますよね。一方、e-transferでは、メールアドレスとキャッシャカードの番号が適切であれば、送金が可能となるわけです。
私がカナダに住んでいた時、家賃はe-transferで支払っていました。その理由は、お金を安全に管理するという『セキュリティ面』とオーナーに家賃を確実に支払ったという『証拠を残す』ためです。
e-transferは、もしオーナーと家賃に関してトラブルになった際に、支払ったことに対する証明にもなり得ますので、利用することをオススメいたします。
銀行を選ぶ基準は？
カナダで銀行口座を開設する際には、毎月必要となる口座を維持するための『口座維持手数料』や、ATMやデビットカード使用時に発生する『Transaction Fee（トランザクションフィー）』などについて調べておく必要があります。
他にもいくつか確認しておきたい基準がありますので、ざっくり見ていきましょう。
口座維持手数料
カナダの銀行では日本の銀行にはあまり存在しない『口座維持手数料』というものがあり、通常口座を維持するために、毎月数ドル～数十ドル支払う必要があります。
Transaction Fee（トランザクションフィー）
ATMやデビットカードの使用する度に『Transaction Fee（トランザクションフィー）』が発生します。
しかし、銀行のプランによっては、貯蓄額や契約年数で口座維持手数料が無料になり、１日の利用回数の制限なく、Transaction Fee（トランザクションフィー）が無料となるプランもあります。
ATM・支店数の多さ
カナダのATMは24時間利用が可能です。
メインバンクであれば、ほとんどダウンタウンなどの便利な場所に複数設置されているので、ATMが見つからなくて困る心配はありません。
日本語対応サービス
カナダに来られて日も浅く、英語にも不安という方にオススメ！日本語対応サービス付きの銀行。英語力にまだ自信がなく、英語環境にまだ慣れていない方は日本語対応可能な銀行で口座を開くこともできます。
カナダの銀行の口座開設までの流れ
実際にカナダで口座を開設する時の流れやポイントを説明していきます。
STEP1：開設する銀行と銀行口座の種類を選ぶ
まず、メインバンクのサービスプランについて事前に情報集め、自分に合うサービスプランがある銀行を選びます。
銀行を選ぶ基準としては、上記で記載した「口座維持手数料」、「ATMやデビットカードの1日の利用回数」、「お金を貯蓄し利子を得る」、「日本語対応サービスの有無」などがあります。
口座開設には2種類ありますが、まとまったお金を入金しない場合や貯蓄で利子を得る必要がない場合は、Chequing Account（チェッキングアカウント）の開設のみで十分です。
STEP2：書類を揃える
カナダで銀行口座を開設するためには、以下の書類などを用意しておくことで、容易に口座を開くことができます。
必要書類
*･･･必須
- *身分証明書２つ（１つは必ず顔写真付きのもの。例：パスポート、学生証、ビザなど）
- *現住所の確認ができる物（郵便物や公共料金の請求書、学校からの手紙など）
- *携帯電話番号やメールアドレス
- ワーキングホリデーの方はSINナンバー（社会保険番号）
- 社会保険番号カード（ワーキングホリデービザで入国した場合）
STEP3：近くの支店へ向かう
支店によりますが早ければその日にATM（4桁）の暗証番号とオンラインバンキング用（6桁以上）の暗証番号を設定してキャッシュカードを受け取ることができます。
そのため事前に暗証番号を考えておきます。
※カナダで銀行口座を開設するには事前に予約が必要な場合があります。予約の方法には銀行の窓口に直接出向いて予約する方法と、電話かオンラインで予約する方法があります。
支店の口座開設の手順
- 営業時間内に銀行の窓口に行く。（混雑していない午前中がベスト）
- 銀行の窓口で「口座を開設したい（事前に予約している方は予約番号を伝える）」と伝える。
- Telle（テラー）と呼ばれる口座開設担当者がいる個室に案内されるので、そこで面談をしながらサービスプランの説明を受けてプランを決める。（英語が苦手であれば「働くために口座を開設したい」と伝えましょう。）
- プランが決まったら必要書類を提出して手続きを進めていく。
- ATM とオンラインバンキング用の暗証番号を設定する。
STEP4：キャッシュカードを取得
以上の流れで手続きが進み、銀行口座の開設が完了してキャッシュカードを受け取ることができます。
銀行の混在度合いによりますが、だいたい申請した日にデビットカード付のキャッシュカードを渡してくれます。
※仮に混み合っていた場合やその場でキャッシュカードを発行していない銀行であっても、初回時に少しのお金を入金すれば、その場で仮のキャッシュカードを受け取ることができます。
トロントおすすめ銀行一覧！
| TD Canada Trust | Scotiabank | CIBC | |
 |  |  | |
| 口座維持 手数料 | 無料 ※６ヶ月後：条件あり | 無料 | 無料 |
| デビット カード・ ATM／ 1日の 利用制限 | なし | なし | なし |
| ATM 手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| デビット カード 手数料 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 日本語 対応 サービス | あり | なし | なし |
TD Canada Trust
カナダ国内シェア2位の銀行で、カナダ全土にあります。バンクーバーの支店には日本語専用の窓口があります。
TD Canada Trustで口座開設すると、どのプランも口座開設から６ヶ月間は口座維持手数料になります。６ヶ月間を経過しますと約15～30カナダドル（1,230〜2,460円）の口座維持手数料が必要となります。
６ヶ月間後からコストを支払う分、セキュリティ面に関しては申し分ない銀行です！
TD Canada Trust おすすめプラン！
| TD All-inclusive Banking Plan | TD Unlimited Plan | |
| 口座維持手数料 | ６ヶ月後
| ６ヶ月後
|
Canadian Imperial Bank of Commerce(CIBC)
カナダ国内の5位の規模の銀行です。
国際的にも業務を展開しており、アメリカやイギリス、またアジアなどにも進出しています。
また、トロントに本社があり、多くのカナダ国民に愛用されている銀行です。
CIBC おすすめプラン！
| CIBC Smart for Foreign works | |
| 全ての項目 | カナダへの滞在期間が1年以内ならすべての手数料が無料 |
Scotiabank
国内シェア３位の銀行。トロントに本社があり、アメリカやメキシコなど50カ国に支店を持つカナダの５大銀行の１つです。
買い物などのお支払いにデビットカードを利用するとポイントが付いてきます！そのポイントは色々な商品と交換ができます！
※Scotiabankのポイント交換できる商品に関して気になる方は、こちらをご確認ください。
まとめ
無駄な手数料を支払わないためにも、渡航前にある程度、各銀行のサービスプランを調べたり、口座開設の流れを知っておくと、現地で困らずに銀行口座の開設ができると思います。
私がカナダに住んでいた当時、カナダ人の彼女とお付き合いをしてまして、よくポイントを映画の引換券に交換していましたね。その彼女いわく、「Scotiabankはポイントが貯まるから銀行の中で１番いいよ！」と仰ってましたね。
当時の彼女の意見を無視して、私はTD Canada TrustとCIBCの銀行口座を使っていましたね笑
カナダに来られた後の手続きに関してもご紹介してますので、ぜひチェックしてみてください。
